買わないと絶対に損! 読み聞かせ用 面白絵本2選 3月編

買わないと絶対に損! 読み聞かせ用 面白絵本2選 3月編

 今回は、私が2月に読んだ30冊以上の本から、

この絵本は面白かった!!

読み聞かせにぴったり!

子どもが楽しそうに絵本を読む姿が目に浮かぶ!

といった視点で2つの本をセレクトしました。

ぜひ気になった方は、学級文庫や読み聞かせリストに入れてみてください。

人気になるのは間違いなしです!

それでは、いってみましょう!

 

 

 

てぶ〜くろ

「笑いの3密状態」

 

1冊目は、ガタロー☆マンさん 作・絵の「てぶ〜くろ」です。

ガタロー☆マンさんは、2021年の絵本新人大賞を受賞した今、最注目の絵本作家さんの1人です。

そんな作家さんの描く、昔話リメイクシリーズの第3弾が今回紹介する「てぶ〜くろ」です。

(ちなみに、第1弾、第2弾は、「ももたろう」と「おおきなかぶ」です。)

内容は、ウクライナ民謡として有名な「てぶくろ」のオマージュ作品です。

こちらの作品を幼い頃に読み聞かせしてもらった、という方も多いのではないでしょうか。

かくいう私も幼い頃に何度も何度も読み聞かせしてもらい、

その当時は、暗唱できるほど読み込んだ1冊でした。

今回紹介する「てぶ~くろ」を購入する際に、本家本元の「てぶくろ」も読み返してみましたが

その面白さは年をとっても普遍的な面白さでした。

古き良き絵本として、この「てぶくろ」も子ども達に紹介したい1冊です。

 

 

それでは以下の解説で「てぶ~くろ」の面白さを2つに分けて深掘りしていきます。

緊張と緩和

1つ目は「緊張と緩和」です。

これは、お笑いの世界でもよく言われていることですが、

人が面白いと感じる一つのメカニズムには、緊張の後に緩和が来るというものがあります。

テレビを例に取ると、「ガキの使いの笑ってはいけないシリーズ」や「マジ歌選手権」などが

挙げられます。

どちらも笑ってはいけないという緊張の後にボケなどによって緩和がもたらされ、

それが見ている人を笑いに誘うのです。

 

さて、この「てぶ〜くろ」というお話では、

おじいさんの落とした手袋に森の動物達が次々と入り込み、暖を取るというものでした。

しかし、現実的に手袋の中に入って暖を取れるサイズの動物というのは

ネズミやカエルなどの一部の小動物に限られます。

それにたいして、このお話では、カエルやウサギから始まり、キツネやイノシシ、

最後には、クマまでが手袋に入って暖を取ろうとするのです。

縮尺的には、微塵も入る余地のない

イノシシやクマが手袋に入ろうとする場面では、

子ども達はしきりに「えぇ〜!絶対入らないよ!!」と声を上げます。

これがいわば「緊張」の段階です。

 

そして、次のページでは、入らないと思っていた動物が

面白おかしく手袋の中にすっぽりと収まるのです。

これがいわば「緩和」の段階です。

そして、そうこうしていると、また次の動物がやってきて、また「緊張」を生むのです。

このようにこの絵本では、動物が来るたび、動物が手袋に入るたびに

緊張と緩和が繰り返されるところに面白さがあると思います。

勢い

2つ目は「勢い」です。

私は、この勢いこそ、ガタロー☆マンさんの絵本の最大の魅力だと思っています。

細かい絵の描写、綿密に練り込まれたストーリーや伏線などではなく、

画力と言葉のインパクトの勢いだけで笑いを誘ってくるのです。

この普通の絵本では、躊躇してしまいそうな振り切った設定や絵が

ガタローマンさんの絵本を唯一無二の存在として輝かせていると思います。

ページを捲るごとに大きな文字に大きな絵、

思わず笑ってしまうタッチで描かれている登場人物の表情が飛び込んでくれば、

絵本をどこか崇高なものとして捉えていた人も

「なんだ、これ、くだらないな・・・・・・でも、面白いは面白いな!」

と顔をほころばせることでしょう。

 

お笑いの鉄板の展開を怒濤の勢いで押し出してくる「てぶ~くろ」オススメです!!

ぼくのねこ

「オンリーニャンの個性が光る」

 

2冊目は、鈴木 のりたけ さん 作・絵の「ぼくのねこ」です。

さぁ、やってきました、鈴木のりたけさんの買わないと絶対に損するシリーズ「ぼくの〇〇」の最新作です。

「ぼくの〇〇」シリーズについては、以下の2つの記事でも詳しく解説していますので、良かったらご覧ください。

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さて、今回は、「ぼくのねこ」ということでねこに特化したネコずくしの1冊です。

物語は、毎日見かけるねこを見て、ふと、もっと違ったねこが居てもいいんじゃないかと

考えた主人公は、スイカねこや国旗ネコなどさまざまなねこの可能性を考え始めます。

そして、ねこをの可能性を考える妄想は膨らみ続け、

ねこの鳴き声、目、寝方や概念までも模索し始めるというものです。

ねこについてトコトン深掘りした物語に

ねこが好きな子はもちろん、ネコが好きでない子もハマる1冊です。

それでは以下の解説で「ぼくのねこ」の面白さを2つに分けて深掘りしていきます。

 

身近✖️空想

1つ目は「身近✖️空想」です。

ねこという動物は、子ども達にとって最も身近と言える動物の1つではないでしょうか。

ねこをペットして飼っている人や町中で見かける野良猫、

ねこをモチーフとしたキャラクターやお話は枚挙に暇がありません。

そんなねこのお話は、どんな子ども達にとっても身近に感じられる良さがあります。

しかも今回は、そんな身近過ぎるとも言うべきねこに対しての妄想です。

スイカみたいな模様のねこがいたら、丸くなった時に本当のスイカみたいに見えるな、

生まれた国の国旗の柄のねこがいたら、どこで生まれたか一目で分かって便利だな。

などなど、頭の中で思いついたとしても画力や発想力の関係で形にできないものが

具現化されているのですから面白くないわけがありません。

しかも、個人的にこの鈴木のりたけさんの発想力・アイディア力は

絵本作家さんの中でトップだと感じているくらいずば抜けています。

ですから、きっとあなたの想像の斜めの斜めの斜め上をいくようなネコの概念が登場します。

こういった、自分1人では絶対に生まれなかったであろうアイディアを知れるというのは、

自分の価値観や思考を広げるとても良い経験だと思っています。

この本を読むことで、子ども達の中のねこという固定概念は大きく変化することでしょう!

絵探し

3つ目は「絵探し」です。

これはもう「ぼくの○○」シリーズでは定番なのですが、

「ぼくの○○」シリーズは、物語の後半で、特定の登場人物を探す展開になります。

分かりやすく説明するなら物語の後半になると「ウォーリーを探せ」が始まるということです。

なんとなくイメージできたでしょうか。

今回は、主人公が毎日見かける水玉模様の三毛ねこが見当たらなくなったということで、

各ページで水玉模様の三毛ねこを探す展開です。

ねこだけの動物園に博物館、研究所、運動場、大きなページの見開きいっぱいに書かれた

ねこづくしのページはねこ好きにはたまらないでしょう。

お目当ての三毛猫を探すのも勿論面白いですが、

博物館や研究所で展開されている細かい絵の描写に注目してみると

クスッと笑えるものが多数あっていくらでも楽しめます。

また、絵本の冒頭と巻末では、三毛猫以外の絵探しの要素があることが伝えられているので、

何回読んでも新しい発見・楽しみがある絵本といえるでしょう。

 

身近なねこから広がる無限の妄想ストーリー「ぼくのねこ」オススメです!!

終わりに

買わないと絶対に損! 読み聞かせ用 面白絵本2選 3月編

いかがだったでしょうか。

今回は読み聞かせとしての面白さは勿論のこと、

読み聞かせ後に子どもたちが思わず1人読みしたくなるような絵本をセレクトしてみました。

私の理想としては、

読み聞かせから1人読みに繋がり、

1人読みをした子がまだ読んでいない子に面白さを広げて、

絵本の面白さが子どもから子どもへ伝播していったら最高だなと感じています。

今回紹介した絵本でクラスに共通した絵本の面白さがブームになってくれたらと思います。

 

これからも子どもたちと絵本を通して良好な人間関係を築き、

スマートな教員を目指していきましょう!

では、また。次の記事で  Thank you!

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