【絵本・読み聞かせ】冬休み明けはこの絵本で決まり!お正月の絵本!

【絵本・読み聞かせ】冬休み明けはこの絵本で決まり!お正月の絵本!

あけましておめでとうございます。

祝2022年、祝寅年!

冬休みを使って十二分にリフレッシュした方も多いのではないでしょうか。

いよいよ来週から3学期が始まります。(すでに始まっている方、ご苦労様です。)

新年明けての初日など、まだまだ子どもたちの休みモードが抜けていないでしょう

また、初日から授業をガッツリ詰め込むのはちょっとな、という時は、

子ども達が静かに楽しく聞いてくれて、準備も本さえあれば良い読み聞かせがおススメです!

今回紹介する絵本を使って、バタバタする日に落ち着いた時間を取り入れてみてはどうでしょうか。

それでは、さっそくいってみましょう!

 

じゅうにしのはなし・じゅうにしのはなしのつづき

 

「生物界の政権交代勃発!」

今回紹介するのは、スギヤマカナヨさん作の

じゅうにしのはなし」、「じゅうにしのはなしのつづき」です。

じゅうにしのはなしは、いわゆる昔から伝わる十二支の成り立ちについて書かれた絵本です。

ある時、神様が1月1日に神様の元に来た順にその年の代表を任せると言い出し、

動物達がそのレース?に参加するといった内容です。

ちなみに、その時に猫は鼠に騙されて、レースに参加できなかったことを恨んで

鼠を追いかけるようになった、なんて説もあります。

もちろん、このスギヤマカナヨさんの書かれた「じゅうにしのはなし」も十分に分かりやすく、

昔話風の馴染みやすいタッチで描かれた絵で素晴らしい絵本なのですが、

この手の十二支の起源について書かれた絵本は、他にも数多く存在します。

では、なぜスギヤマカナヨさんの本に決めたかといえば、

ズバリ「じゅうにしのはなしのつづき」が決定打でした。

今回はこの「じゅうにしのはなしのつづき」を中心に面白さや惹かれた点を紹介していきます。

 

発想の面白さ

 毎年毎年、十二支の内の1種類の動物がその年の代表を勤め、12年で1周する、

こんな当たり前のことに疑問をもって、そろそろ他の動物と交換してもいいんじゃないの?

と始まるのがこの絵本です。

言われてみれば確かに、といった疑問を思い付く柔軟な発想が憎いです。

現実的には、さまざまな問題で十二支が変わることはないでしょうが、

そこは絵本の世界、もし〇〇だったらを表現するのは大得意です。

前作「じゅうにしのはなし」を読み聞かせした後に子ども達に紹介すれば、

より効果的に子ども達の興味・関心を惹くことができるでしょう。 

 

選ばれた動物のユニークさ

 じゃあ、既存の十二支に代わって、どの生き物が新生十二支を務めるの?

となるとカブトムシ・クジラ・ライオン・パンダ・キリン・カエル・

カバ・ヤギ・ゴリラ・ペンギン・ネコ・ブタが名乗りを上げます。

今までの十二支に馴染んできた側からすると、なんとも新鮮な顔ぶれです。

旧十二支が陸上動物という点(辰は例外)や大きさも大体揃っていたとのとは違い、

新生十二支は海の生き物や昆虫、体の大きさはカブトムシからクジラまで実に様々です。

そして、もしこの新生十二支に変われば十二支の呼び方も

「ね・うし・とら・う・たつ・み・うま・ひつじ・さる・とり・いぬ・い」から

「かぶ・くじ・らい・ぱん・きり・けろ・かば・や・ごり・ぺん・にゃあ・ぶう」

と変わるのです。

思わず口に出して練習したくなるような斬新さを感じます。(特に「ごり」のインパクトは大きいですね。)

読み聞かせを行えば、覚えようと必ず、子ども達も音読しはじめるはずです。

 

動物同士が戦う展開

 最後はこの絵本の醍醐味、動物達の戦う場面です。

新生十二支に名乗りを上げた動物達に素直に立場を明け渡す旧十二支達ではありません。

十二支の座は譲れないと口論になり、それぞれの代表同士が戦う展開にもつれ込みます。

イメージとしては終末のワルキューレという漫画や剣道の先鋒・次鋒などの団体戦を

イメージしてもらうと分かりやすいかと思います。

以下は対決例の一部です。

・ねずみ対カブトムシの樹液舐め対決

・くじら対うしの大食い対決

・きりん対たつ(りゅう)の足の長さ対決

ルールを決める権利が新生十二支側にあるので

戦いは、ほぼ新生十二支優勢で事が進みます。

そして、劣勢と焦った旧十二支達がとった最後の手段は、まさかの合体でした。

ねずみの顔にうさぎの耳、いのししの体にいぬの前足に十二支それぞれが合体した姿は

かっこいいような、奇妙なような、なんとも不思議な風貌です。

いよいよ混沌を極めてきた戦いの場を収めたのは、十二支の発起人、神様でした。

神様の登場で、動物達は和解を迎えハッピーエンドとなるのでした。

 

以上、「じゅうにしのはなしのつづきの紹介でした。

終わりに

 【絵本・読み聞かせ】冬休み明けはこの絵本で決まり!お正月の絵本! いかがだったでしょうか。

余談ですが、じゅうにしのはなしのつづきの魅力の最後に紹介した、

十二支の合体した姿は、実際に江戸時代の歌川芳虎という浮世絵師によって

描かれていた物をベースにしているそうです。

昔の人も中々面白いことを思いつきますね。

 

十二支のことは、お正月だけでなく国語の教材でも扱われることがあるので、

そういった単元の導入としてもおすすめです。

 

今回と似たような記事で寅年に関する絵本も紹介しているので良かったらどうぞ!

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2022年もステキな絵本に出会い、みなさんに紹介することができるのが楽しみです。

これからも子ども達と絵本を通して良好な人間関係を築き、

スマートな教員を目指していきましょう!

では、また。次の記事で  Thank you

 

 

 

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