【絵本・読み聞かせ】普通の方法じゃ勿体ない!スクリーン(大画面)で読み聞かせするべき絵本3選
今回は、【絵本・読み聞かせ】普通の方法じゃ勿体ない!スクリーン(大画面)で読み聞かせするべき絵本3選と称して、大画面で読むことで面白さが倍増するような絵本をセレクトしました。ここでいう普通の方法とは、教室前方のスペースなどに子どもたちを集めて比較的近い距離で読み聞かせする方法を指しています。私は、以前はこの方法を取っていたのですが、コロナ禍で三密を避けるのが当たり前になり、この方法が使えずに悩んでいたところに天啓のように教室の大型テレビで読み聞かせする方法を取り入れることを思いついたのです。偶然始めた大画面での読み聞かせですが、続けていく内に教室内での読み聞かせは、これが最適解だったの確信するようになりました。大画面で読み聞かせする環境が整っている方や、これから導入しようとしているかたは、是非参考にしてみてください。それではいってみましょう!
NO.1 ぼくの〇〇シリーズ
まず一言で言うなら、絵本作家さんの想像力の高さに感服するばかりです。
このシリーズの序盤は主人公の男の子がもしも〇〇なお風呂があったらなと想像するところからスタートするのですが、その数が実に多い。
これを読んでいる皆さんもぜひやってみと欲しいのですが、お風呂、トイレ、布団どれを選んでもいいので、様々なバリエーションを考えてみてください。
なお絵本なので実現可能かどうかは度外視して良いものとします。むしろ度外視してください。ではいきますよ、
よーいスタート!!
………………
………………
………………。
どうでしたでしょうか。いくつのパターンを思いついたでしょうか。
ちなみに私は布団を選択して、・スライム布団 ・アラームの音から逃げる布団 ・着る布団
ぐらいしか思いつきませんでした汗。
それがなんとこの絵本では30種類以上の〇〇布団や〇〇トイレが出てくるのです。
良くここまで想像力を働かせられるなと作者側目線で話すと感心するばかりです。
中には突拍子もないものや大人からするとくだらないなと感じる物もありますが、そういう物の方が得てして子どもからの人気が高かったりします。
おそらくこういった想像力は子どもたちの方が柔軟に考えて、たくさん出すことができるのでしょう。
私のような大人はどうしても馬鹿馬鹿しさや利便性に囚われ、自分の思考を狭くしているのだなと痛感します。
そういった意味では、もしかしたら作者の鈴木のりたけさんは子どもに近い感性をもっているのかも知れません。
絵本の最初の数ページは見開きの左側のページと右側のページに1つずつあるので、子どもたちに「みんなだったらどっちのトイレが良い?」と声をかけたり、アンケートをとってみたりしましょう。
子どもたちは口々に「私はこっちの方がいい。」「俺だったら〜」と普段の授業ではそこまで発言をしたりしない子も自分なりの意見を持って話すこと間違いなしです。
数ページすぎると見開き一面に〇〇なトイレがずらりと並んでいます。
ここがスクリーンポイントです。
クラスで読み聞かせする時にはどうしても後ろで見る子が出てきてしまい、このような細かい絵が並ぶページでは十分に見ることができないのです。
その点スクリーンであれば全員が平等に大画面で細部まで楽しむことができます。
このページに紹介されているものはダジャレや実現不可能の物も含めて様々な種類で一通り説明した後に「この中だったらどのトイレが良い?」と聞くのもおすすめです。
次ページ以降は起承転結の転に当たる悪役を追いかける場面です。
内容としては「ぼくのおふろ」ではお風呂の栓を盗んだ犯人を追いかけるのですが、その内容がこれまたスクリーン必須のページになっています。
というのも絵が細かい!見開きのページの隅から隅までに人(推定50人くらい?)と様々なお風呂が並びその中から栓を盗んだ犯人を探すというのですが、イメージとして分かりやすいのが「ウォーリーを探せ」ですね。
ウォーリーを探せのお風呂版、トイレ版、布団版って感じなので、普通に絵本を開いて読み聞かせしてるだけでは、まず子どもたちが見つけることはできません。
できたとしても、それは最前列付近の子たちだけなので、またも後ろで参加している子としては、つまらない展開になってしまうと予想されます。
これがスクリーンなら大画面でクラス全員が平等に参加することできます。
そしてもう一つスクリーンで読み聞かせする良さがあります。
それはズームすることができるということです。
本物の絵本を読み聞かせするのではなく、タブレット等の画面を使うことにより、ピンチアウトすれば絵本のページを最大5倍程度にまで拡大することが可能なのです。
この1〜5倍にズームできるスクリーンの良さを生かせば、ウォーリーを探せのような細かい絵が密集している中から対象物を見つけるといったことも適度にズームの比率を変えながら、舐めるようにページの中を移動させることで、クラス全員が楽しむことができるのです。
以上「ぼくの〇〇」シリーズの解説でした。
子どもの想像力や発想力を刺激するトイレやお風呂のアイディア、細部にまでこだわり抜かれて描かれている〇〇を探せのページ、ぜひスクリーンを使ってクラスでこの絵本の面白さを子どもたちと共有してください!
NO.2 くだものさがし
先述したスクリーンで読み聞かせを行う良さ ①大画面でクラス全員が絵の細かいところまで見ることができる ②もっと良くみたいところは手元のタブレット等をピンチアウトすることで拡大することができる。
以上の2点のメリットを最大限活かせるのがこの絵本です。
その相性と言ったらまさに唐揚げにレモン、フシギバナにソーラービームのごとく最強の組み合わせです。
というのもこういった間違い探しやウォーリーを探せ、ミッケのような絵本は前の方で聞いている子しか十分に参加できない、答えが分かってもそれを全員に周知しづらいなどのデメリットが大きく、私自身も面白い絵本だなと感じつつも読み聞かせは避けてきました。
それがスクリーンを手に入れたことにより、問題を一気に解決することができ、こういった絵本の面白さを余すことなく、読み手に伝えることができるようになったのです。
この絵本の特徴としては、①絵のタッチが実物に近いこと ②各ページの問題(間違い探しや迷路等)の種類が豊富で、毎ページ新鮮に楽しめること ③問題の難易度が小学校低学年〜中学年に丁度良く、すぐには分からないが、良く見たり、読んだりすれば正解可能になっていること ④果物の種類が多く、ラ・フランスなどの比較的に子どもに馴染みの薄い果物も登場すること などが挙げられます。
特段ストーリー等はないので、純粋な読み物ではなく、クラスの本に対する抵抗感を減らして、馴染み深い物にしたい、全員参加でワイワイ楽しみたい、食べ物や果物への興味感心を引き出したい、子どもにじっくり探す、考える集中力を身につけさせたいなどのシーンの時には「くだものさがし」、おすすめの一冊です。
NO.3 いたずらどろぼうチョキッペを探せ!
この絵本も大画面で見せる、細かいところは拡大して見せる、ということができる環境で最大限の面白さを発揮します。
この絵本は主人公のチョキッペが落書きしたり、変装したりしていたずらを仕掛けるといった内容なのですが、チョキッペのいたずらは大きく分けて①間違い探し ②絵の中の違和感を探せ(チョキッペのシールが貼られている、物が入れ変わっている等)の2つで、どちらも難易度が先述のくだもの探しがレベル1だとしら、チョキッペのいたずらはレベル5くらいの高難度です。
某激安イタリアンファミレスのキッズ用のメニューと同じく、10こ間違いがあるうちの5、6つはすぐにわかるのですが、9個目、10個目になると難易度が跳ね上がり、間違いの数の多さも相まって、大人でも目を凝らして探したり、拡大したりしないと間違いが見つけづらいです。
その分、子どもたちの集中具合もすごく、見つけた子の歓声に感化されるように見つけられていない子は一層の集中力を発揮して、間違いを探そうと頑張ります。
ただ何度も言いますが、間違いの難易度が高いので、すごく集中していた子もそのままにしておくと、もういいやと諦めてしまうので、教師の方でヒントを出したり、画面を少し拡大してスライドさせたりするテクニックが必要になってくるかと思います。
また毎ページのように間違い探し等があるので、全部のページで子どもたちに考えさせる→ヒントやページを拡大する→答え合わせを確認する の流れを繰り返していくと一冊読み終えるのに、有に15分以上かかりますのでそこだけ注意してください。
逆に言えば、それだけ一冊で時間を持たすことができる絵本なので、体育が急の雨で中止になって準備や子ども達にさせる物がない等の状況ではピッタリかも知れません。
ちなみに私は、動画を見せようとした時に接続不良等で動画が流せず、子どもたちも落胆して、動画が見れなかったら勉強!というように切り替えができないだろうなと思って、この絵本を読み聞かせしたところ大好評でした。
ただ、流石に時間がかかりすぎたので、途中からは、ストーリーの部分だけ読んで、間違い探し等の部分は自分で1人読みするときに探してみてねと声をかけて読み聞かせを終えました。
その後よく考えたら、こういった間違い探し系の絵本は、子どもからすると全部答えが分かっているより、まだ答えが分かってない部分がある方が後で1人読みするだろうと自分を納得させました。
難易度は高めですが、その分全部見つけられた時の達成感も大きい、低学年向けの絵本にも関わらず、やり方次第では長時間の読み聞かせをすることもできる「いたずらどろぼうチョキッペを探せ!」ぜひ読んでみてください。
終わりに
【絵本・読み聞かせ】普通の方法じゃ勿体ない!スクリーン(大画面)で読み聞かせするべき絵本3選、いかがだったでしょうか。GIGAスクール構想などで、クラスに大型テレビやプロジェクターが設置されている教室も増えてきているかと思います。
それに伴い、ロイロノートやGoogleクラスルームなど、従来の方法では出来なかったことがICT機器の充実で実現可能になってきています。
そんな中で読み聞かせにもICTを活用し、読み聞かせの面白さや魅力を何倍も引き上げる大画面での読み聞かせを多くの先生が取り入れてくれることを願うばかりです。
これからも子どもたちと絵本を通して良好な人間関係を築き、
スマートな教員を目指していきましょう!
では、また。次の記事で Thank you