しないと絶対に損! 読み聞かせが好きになるテクニック 表紙・裏表紙編①
今回は、
「しないと絶対に損! 読み聞かせが好きになるテクニック 表紙・裏表紙編①」
と題して、
私が普段から実践している絵本の表紙と裏表紙の活用の仕方を紹介したいと思います。
まず初めに結論です。
結論:表紙と裏表紙を活用することで一層、子ども達を読み聞かせに夢中にできる。
です。では、この結論を元に表紙と裏表紙の重要性、表紙・裏表紙のそれぞれの読み方や種類
表紙・裏表紙を活用した読み聞かせの方法などについて解説していきたいと思います。
これを読めば、
あなたも準備ゼロで、効果的に子ども達を絵本の世界に没頭させることができるでしょう。
それでは、早速いってみましょう。
表紙と裏表紙の重要性
これは、私の実体験を踏まえて説明します。
私は、絵本が好き過ぎるあまり、自分でオリジナルの絵本を1冊書きました。
絵本作りというのは、
ストーリー構成、キャラ設定、絵の構図決め、下書き、本書き、本文作成、題名
など考えることがたくさんあり、
当初予定していた高尾山登頂くらいのイメージが実際に作り始めてみると
3000m級の山々を登山するような感覚でした。
ですが、その分、趣味のない私にとっては最高の趣味の一つになりました。
この記事をお読みの皆さんの中で、
休日に何をしていいか分からない、いつも動画やテレビなどを受動的に楽しんでいるという方には、
オリジナルの絵本作りを強く強くお勧めします。
さて、本題ですが、絵本作りの絵の本書きをしていた時のことです。
私が絵を描く過程で、最後に取り組んだ場所はどこでしょうか。
そう、それは表紙と裏表紙です。
特に表紙は、子ども達が必ず目にし、
この表紙の良し悪しでこの絵本を読もうか読むまいか決定すると考えたので、
かなり真剣に悩みました。
逆を言えば、それだけ表紙と裏表紙には作者の想いが込められているということです。
それをあっさりと紹介して、進んでしまうのは非常にもったいないです。
表紙の種類と読み方
表紙と裏表紙の重要性について理解いただけたでしょうか。
それでは、次に表紙の読み方です。
表紙に書かれている内容は大きく分けて
①題名 ②作者・絵・翻訳者 ③絵の3つです。
この3つの要素を
①題名→②作者・絵・翻訳→③絵
の順に紹介していていくのが私流です。
かなりオーソドックスな順序かと思いますが、それぞれの順番に込めた考えを紹介します。
題名
題名には作者の思いが存分に込められています。
それこそ1文字1文字の文字の組み合わせ、言い換え表現、語感などの
あらゆる項目を考え抜かれたのが題名なのです。
高級なスープを噛みしめるように啜るかのごとく
作者の意図を1文字1文字汲み取るかのようにゆっくり読んでみてください。
そして言葉と言葉の間で間を取って読んでみてください。
「ぐりとぐら」を例にすると「ぐりと……ぐら」
と言葉や文節でたっぷり間を取ってゆっくり読むことで、
子ども達を日常の一コマからググッと絵本の世界に没入させることができるでしょう。
作者・絵・翻訳
二つ目は、この絵本の作成に携わった人の名前です。
ここで作者や翻訳者の人を読み上げるのには2つの効果があります。
1つ目は、自分の趣味嗜好が分かることです。
スマホを買おうと思った時に、ついiPhoneを買い物リストの1番上にする。
これは、最新のiPhoneの機能や価格が他のスマホと比べて圧倒的に良いからというわけではなく、
Appleという会社が作るiPhoneなら大丈夫でしょうというブランド力があるからです。
絵本を読んでもらうときに作者などを紹介してもらった上で、
その絵本が大のお気に入りになった時には、
その作者が書いている他の絵本も自分にハマるはずだと感じることができるでしょう。
絵
3つ目は絵です。
先述しましたが、表紙の絵は作者の想いが詰まっていることがほとんどです。
どんな登場人物が描かれているのか、どんな表情や何を身につけているのか背景はどこなのか、
季節はいつなのか、主人公は誰なのか、
表紙の絵と題名をヒントにその後の物語を想像することは、
映画館で映画の予告編を観ることに酷似している気がします。
映画館で映画を観る時に全く前情報無しで観る方は少ないと思います。
事前に映画館や動画サイトや予告編を観て、本編へのワクワク感を高めていくように、
絵本はいきなり読み始めるのではなく、
表紙をじっくりと味わい、ワクワク感を膨らませてから読み始めるのを強くお勧めします。
裏表紙の種類
表紙の紹介が長くなってしまったので、裏表紙はサラッと紹介します。
絵本の裏表紙のパターンは大きく分けて3つです。
①表紙の絵と繋がっている絵 ②物語の最後の場面やその後の1コマ
③物語では、大々的に登場はしなかった小ネタの3つです。
体感的には、①と②で8割で③が2割といった感じです。
それぞれの特徴を紹介します。
①表紙の絵と繋がっている絵
これは、イメージとしては、
表紙にライオンの顔が描かれていて、裏表紙にはライオンの下半身が描かれていて、
表紙と裏表紙が同時に見えるように絵本を大きく開くと1枚の大きな絵として完成するパターンです。
このパターンの時は、読み聞かせ後に大きく見開いて、子どもたちに紹介してあげることをおすすめします。
なぜなら、例えに使ったライオンをそのまま引用すると、
初めは分からなかった表紙のライオンの良さや面白かったところは物語の本文で子どもたちに伝わっているでしょう。
そうして、子ども達の頭の中にライオンの性格や能力などの人物像が出来上がった状態で、
絵本を閉じるときに裏表紙と表紙を見開いてバーンと紹介してあげれば、
強烈な印象として子どもの記憶に何倍も訴えかけることができるでしょう。
②物語の最後の場面やその後の1コマ
これが最もイメージしやすい裏表紙なのではないでしょうか。
桃太郎を例に取るのであれば、桃太郎が鬼を倒し、宝を持ってお爺さん達の家に戻る、おしまい、
というのが本文中の出来事です。
そして、裏表紙には、おじいさん達の元に戻った後の桃太郎達の様子が描かれているパターンです。
このパターンであれば、シンプルに読み聞かせを行った後に裏表紙を見せれば、
子ども達は本文の時点で物語が頭に入っているので、自然と楽しめることができるでしょう。
ちなみにこれは余談ですが、
漫画などの最終巻で悲願の悪のボスを倒して世界に平和が訪れた・・・3年後〜
のような展開で主人公達の様子が描けれている展開が私は、非常に好きなのですが、
共感していただけるでしょうか。
物語では大々的に登場はしなかった小ネタ
3つ目は、物語では大々的に登場はしなかった小ネタです。
物語のサブ的なポジションの登場人物や物語で倒された悪役が改心してごみ拾いをしているなどの
思わずクスッと笑ってしまうようなものが多い印象です。
本文を読み終わった後でゆっくり紹介してあげることで、面白さは、より一層際立つはずです。
その他
その他には、無地のもの、この絵本の読み進め方(例:誰も居ないところで1人で読んでね♪)、
無機質な柄、花や木など直接的に物語とは関係のないものが描かれているパターンがあります。
直接的なメッセージを発さないからこそ、そこに込められた作者の意図を想像してみるのは面白いかも知れません。
終わりに
しないと絶対に損! 読み聞かせが好きになるテクニック 表紙・裏表紙編①
いかがだったでしょうか。
今回の記事で、表紙・裏表紙には作者や沢山の人の想いが込められていることが少しでも伝わっていれば幸いです。
次回の記事では、いよいよ表紙と裏表紙を活用した読み聞かせテクニックの実践法を紹介する予定です。
しないと絶対に損! 読み聞かせが好きになるテクニック 表紙・裏表紙編②
今回は、
「しないと絶対に損! 読み聞かせが好きになるテクニック 表紙・裏表紙編②」
と題して、
私が普段から実践している読み聞かせテクニックを紹介したい[…]
これからも子どもたちと絵本を通して良好な人間関係を築き、
スマートな教員を目指していきましょう!
では、また。次の記事で Thank you!