しないと絶対に損! 読み聞かせが好きになるテクニック 表紙・裏表紙編②

しないと絶対に損! 読み聞かせが好きになるテクニック 表紙・裏表紙編②

 今回は、

「しないと絶対に損! 読み聞かせが好きになるテクニック 表紙・裏表紙編②」

と題して、

私が普段から実践している読み聞かせテクニックを紹介したいと思います。

これを読めば、あなたも準備ゼロで、

普通の方法よりも効果的に子ども達に読書の世界に没頭させることができるでしょう。

それでは、早速いってみましょう。

以前の記事を元にして書いているので、前提条件の確認のためにも

以下の記事を一読してから続きを読むことをオススメします!

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子どもに響く読み聞かせの順番とは?

 さぁ、以前の記事では、表紙と題名と裏表紙の読み進め方と種類を紹介してきました。

最後は具体的なアクション編として、実際の読み進め方を紹介します。

絵本以外の準備物はゼロ、難しいテクニックも必要ないので、

誰でも明日から真似することが可能です。

 

さぁ、そんなお手軽かつ、子どもを夢中にさせる読み聞かせの順番とは

表紙、本文、裏表紙の順で読み聞かせるのではなく、

表紙、裏表紙、本文、裏表紙、表紙の順で読む。

以上です。

えっこれだけ?と思われた方もいるかと思いますが、本当にこれだけです。

な~んだ、大したことないじゃん。と思われた方は、ちょっと時間をください。

この読み進め方は、これで完成ではなく、この読み進め方をしながら

あることを子ども達に考えさせることにこの方法の真価が発揮されるのです。

 

では、以下で子ども達に考えさせるあることの詳細について説明します。

物語を推察せよ

先ほどの章で読み聞かせの順番を

表紙、裏表紙、本文、裏表紙、表紙の順で読み聞かせるとしました。

この章では、この一風変わった順番で読み聞かせる際に行うポイントについて解説します。

①表紙と題名の紹介

まず初めは表紙と題名を紹介しましょう。

この2つには、作者の思いが特に込められている場合も多いので、

じっくりと細部まで味わうのをオススメします。

②裏表紙の紹介

次に裏表紙です。裏表紙はパターンがいくつかあるので、

読み聞かせする際に裏表紙をチラッと確認して、

どのパターンに当たるのか確認しておくといいでしょう。

 

③表紙から裏表紙までに何があったのか推察

そして、ここからがポイントです。

表紙と裏表紙を紹介し、子ども達と確認したら

表紙と裏表紙という限られた情報から、その絵本の起承転結を推察するのです。

「表紙には力強い男の子がいるね!」

「裏表紙でトボトボ泣いてるのはちっちゃいオニかな?」

「うーん、この〇〇(絵本の題名)は、どんなお話だったんだろうね!?」

こんな風に聞くと、多かれ少なかれ子ども達の中から、

「多分、男の子がオニを倒すお話だと思う!」

「題名に○○って書いてあるから、□□に似ているお話だと思う!」

などの発言が飛び出します。

中には、大人でも気付かなかった表紙や裏表紙の小さな絵や言葉を

ヒントにして物語を推察する子も出始めます。

このように

始めに自分で物語を推察してから答え合わせをするように読み聞かせを聞くのと、

何も考えず、ただ受動的に読み聞かせを聞くのとでは、

読解力や印象、面白さといった項目で大きな差が出るのは明らかでしょう。

題名を読んだらページを開いてすぐ本文

ではなく

表紙、題名、裏表紙を30秒でもいいので読み込み、

子ども達とお話を推察してからスタートしてみてください。

それだけで子ども達の食い付きが全く違うはずです。

 

④物語の山場を推察

表紙と裏表紙を紹介して、物語を推察する時に

更にもう一つ工夫を加えることができます。

それは、「物語の山場」を推察することです。

物語の山場というのは、歌でいうサビ、つまり1番盛り上がるところのことを指します。

桃太郎でいうならば、桃太郎達がオニを協力して成敗するところでしょう。

物語の山場を推察するというのは、

先程の表紙と裏表紙から物語全体を推察するというのに対して難易度が高い事象です。

なので、初めから山場を的確に推察できる子など皆無です。

そもそも山場という考え方でさえ、今までの普通の読書や読み聞かせを受けてきただけの子は、

「あぁ、ここ面白いなぁ」とうすらぼんやりと感じていただけで、

「ここが、このお話の山場だ!」などと考えながら読んでいた子は、ほとんど居ないでしょう。

だからこそ、子ども達にお話の山場という存在を伝え、

山場を推察するという謂わばトレーニングを重ねることで

山場を推察するセンスが磨かれていくことでしょう。

 

④推察が当たっていたのかなどを振り返る。

最後のテクニックは、読後の振り返り、つまりは答え合わせです。

これまでに

表紙、題名、裏表紙という限られた情報から

物語の起承転結、

そして山場を推察してきました。

本文の読み聞かせが終り、裏表紙、表紙の順に物語を味わったら、

読前に行った自分達の推察が実際の物語と比べて、

どれくらいの割合で合致していたのかを答え合わせするのです。

初めのうちは、この精度は、かなり悪いはずです。

ただし、子どもの吸収力というのは、大人の想像以上に大きく、

回を重ねる毎に精度がみるみる上がっていきます。

また、面白いのは、子どもが想像した起承転結や山場と絵本の内容が違っても、

むしろ子どもが予想したものの方が面白いんじゃないかと感じられることがある場合です。

そういったことがあった場合には、

「このお話も良かったけど、さっき○○くんの言ってたストーリーもかなり面白そうだったよね!」

と大いに取り上げてあげましょう。

こうなってくるとますます子どもは読み聞かせに夢中になり、

あなたの読み聞かせを心待ちにすることでしょう。

 

まとめ

以上の読み聞かせの順番とテクニックをまとめると

①表紙・題名 ②裏表紙 ③物語を推察 ④山場を推察 

⑤本文の読み聞かせ ⑥裏表紙・表紙 ⑦推察の答え合わせ

となります。

準備する物は、読み聞かせする絵本だけ

そこに順番と推察というちょっとした工夫を加えるだけで

子ども達の夢中度や読解力などの力が飛躍すると考えたら

教師にとっても子ども達にとっても有益ではないでしょうか。

終わりに

しないと絶対に損! 読み聞かせが好きになるテクニック 表紙・裏表紙編②

いかがだったでしょうか。

まず大前提として、「読み聞かせを行う」という行動自体が尊い行動です。

しかも、授業準備や子どもの対応など様々すぎる仕事を抱えている先生方が

時間をかけて絵本の読み聞かせに時間を取ってくれるということが私は嬉しいのです。

そして、だからこそ、同じ時間を過ごすのであれば、

読んでいる自分がより楽しく、

子どもたちに絵本の面白さをより伝わる

時間を過ごして欲しいと思っています。

今回紹介した方法がその一助になれば幸いです。

これからも子どもたちと絵本を通して良好な人間関係を築き、

スマートな教員を目指していきましょう!

では、また。次の記事で  Thank you!

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