【本】「最強の仕事術」から学ぶ授業づくり
今回は初の試みである、「本」を紹介します。
ちなみに、教育系の本ではありません。ガッツリビジネス書です。
もともとフリーランスで働いていたので、本を読むことは好きですが、教育本を読む習慣はなく、いつもビジネス書ばかり読んでいます。
教員の方、ごめんなさい。
しかし、私も今は教員です。
ビジネス書から学んだ知識を、どう教育に落とし込んでいくかを常に考えて読書しています。
ということで、「本から得た知識を簡単に教育で役立てるには」という視点で本を紹介していきます。
今回紹介する本は 「ハック大学式 最強の仕事術」 著者:ぺそ です。
概要
著者は、ビジネス系YouTuberのペソさん。チャンネル登録者数20万人超えの人です。
マインドセット、伝え方、MECE、ロジカルシンキング等の内容が図解付きでわかりやすく解説された本です。
そんなビジネス書の中から、教育現場で活用できるところだけを紹介してお伝えします。
「作業ロボット」ではなく、「自分の付加価値」を作り出そう。
「作業ロボット」にはなるな、ということです。
「作業」とは、決められた手順や方法で与えられた課題を解決すること。
要は、正解とゴールが決まっていて、いかに早くゴールに辿り着くかになります。
しかし、このように決められた手順と決められた方法で、与えられた課題を解決していくだけだと、作業しかできない人間になってしまいます。
これが、「作業ロボット」です。
「作業ロボットではない人」はどういう人か。
それは、答えが決まっていない仕事の処理能力が高い人です。
世の中でも、時給単価が高い人ほど答えが決まっていない仕事に就いていますよね?
では、作業ロボットにならないためにはどうすればいいか。
作業ロボットにならないための2つの方法
1,インプットに自分の意見を添える。
ただニュースなどをみて、「ふーん」と思うのではなく、
「共感した」「自分ならこうする」のように感情の理由まで言語化するといいのです。
また、他人とそのニュースについて意見を出し合うのも有効です。
あれ、意見を出し合う?
そう、まさに「主体的、対話的で深い学び」というやつです。
教室で、授業で、意見を出し合う時間を作るというのは大事な時間なのかもしれません。
2, 「だからなに?」「それはなぜ?」を考えよう
あらゆる情報に、「だからなに?」「それはなぜ?」をぶつけてください。
まず、ある情報に「だからなに?」をぶつけることによって、自分なりの結論を考えるはずです。
「それはなぜ?」をぶつけることによって、自分なりの根拠を考えるはずです。
これを習慣づける事によって、「考えを生み出す力」が養われるのです。
作業ばかりの仕事でも、何も考えずに仕事をするのではなく、常になにか考えながら取り組みましょう。
数字を言語化できる力を養おう
数字、データから「どういう共通点があるのか」「どういう傾向があるのか」を導き出すことができる力を身につけましょう、というお話。
数字から言語に翻訳できる人は、仮設立案が圧倒的に上手です。
例えば、ある会社の売上が年々下がっていっているグラフを見たときに、
数字に弱い人「下がってる、やばいねー」
数字に強い人「2018年からの下がり幅が大きい。この年以降の新しいキャンペーンがうまくいっていないかも」
といった具合に、言語化し仮説をたてることができるのです。
それにより、自ずと対応策も見えてきます。
逆もしかりです。
言語から数字に翻訳できる人は、説得力が高いです。
例えば、会社で若年層の売上比率を上げるというミッションが与えられたとき、予算を勝ち取るため説得力のあるプレゼンが必要になります。
まず、若年層をターゲットにするべきという意識を持ってもらうために、その根拠を「なぜなら購入者の70%が若年層で・・・」というふうに、数字を使うことで説得力が増します。
これを「定量的に示す」とも言います。
「30才以下の女性の関心率が40%を超え・・・」
「若年層の購入者のSNS投稿率は68%と高く、拡散の効果を狙いやすく・・・」
というふうに、数字が伴ったデータで示すことで、相手が納得しやすいのです。
では、数字に強くなるには?
数字に強くなる方法2つ
1,会話に数字を織り込もう。
「夏休みの宿題、順調に進んでいる?」の質問に、
「うん、順調だよ」「あまり進んでない」ではなく
「1/3終わったよ」「30%終わってる」のように、定量的な数値で回答するように心がけるといいです。
習慣づけましょう。
2,フェルミ推定しよう
「フェルミ推定」とは、実際に調査するのが難しい数値を少ない手がかりをもとにして推論し、短時間で概算することです。
よく外資系の面接で「都内のタクシーは全部で何台あるか」みたいな、わかるわけがない問題を出されることがあるそうですが、それは、自分で仮説を立て、推算していくのです。
小学校の社会科の授業で、近くのコンビニの一日の売上を予想したり、算数の授業で、今日この学校では何リットルの水を使われたのか、といったことをグループで考えさせたりする時間を導入してみてはいかがでしょうか。
生活の中に、数字を組み込めば、仮説立案力、説得力が高まります。
まとめ
今回は、「本から得た知識を簡単に教室で役立てるには」という視点で「ハック大学式 最強の仕事術」という本を紹介しました。
友達との意見交換の時間、フェルミ推定をする時間を是非授業で取り入れてはいかがでしょうか?
スマートな授業をして、スマートな教員を目指していきましょう!
では、また。次の記事で Thank you