絶対に買うべきシリーズ 第2弾 「ぜったい あけちゃダメ」
今回は絶対に買うべき絵本シリーズとして「ぜったい あけちゃダメ」という絵本を紹介していこうと思います。
絶対に買うべきと紹介しているくらいなので面白いのは当たり前なのですが、その面白さがちょっと異次元レベルで高いのです。
この絵本を低学年のクラスで読み聞かせをして、子どもからなんのリアクションも返ってこなかったら私が全力で謝罪します。私が唯一苦手な野菜のアスパラガスを両方の鼻の穴に突っ込みながら謝罪します。
この絵本は、以前も絶対に盛り上がる絵本として紹介していますので、良かったらこちらの記事もご覧ください。
読み聞かせたら必ず盛り上がる絵本3選【低〜中学年】 朝の会やちょっとした授業のスキマ時間、小学校の教員の皆さんは子どもたちとどう過ごしていますか? ちょっとレクリエーション、小テスト、プリントなどなど、時間の使い方は[…]
それでは、以下で内容や面白ポイント、そしてちょっとした読むコツについて紹介していきます。
まさにこの絵本の面白さを凝縮した言葉だったと痛感します。
ぜったい あけちゃダメの内容
ページを開くと青いハンプティダンプティのようなモンスターが
「絶対にページをめくらないで!」
というお願いをしてきます。
ただ、人間とは面白いもので皆さんも絶対に〇〇しないでと禁止されると、なんだか余計にその行為をしたくなりませんか。
かくいう私も美術館や展示場などで「大変壊れやすいので、手を触れないようにお願いします。」と書かれている表示を見ると、俺なら壊さないように上手に触ることができるぜ、とつい触りたくなってしまいます。(もちろん思うだけで、実際に触りはしませんが…)
まさに、ダチョウ倶楽部さんの「押すなよ!絶対に押すなよ!」現象ですね。
ここで、絵本に話を戻すと、この絵本はまさにこの「絶対に〇〇するなよ!と言われるとなんだか無性に〇〇したくなる」現象(これをカリギュラ効果というそうです。)を存分に…というよりこの現象しか出てこない異質の絵本となっています。
読み手は終始「ページをめくらないで!」とお願いするモンスターのお願いを無視して、ページをめくって読み進めていくこととなります。禁止されているもの破っているときの面白さがこの絵本最大の面白ポイントです。
ですので起承転結のような所謂ストーリー性のようなものは無いです。
ただし、最後のページには話のオチ的なものは一応ありますし、初見で読んだ時には妙に納得しました。
ただでさえ、面白いのにオチまでしっかりされており、最も面白い部分とラストが面白ければ、それを良いと評価するピーク・エンドの法則的にも最高でした。
おすすめの読み方
まず始めに言っておきます。
この絵本をクラスで読んだら、確実にクラスから声が上がります。
それも、呟くとかお話しするといったレベルでなく、
大人気アーティストのコール&レスポンスのような、
ワールドカップの時の日本代表戦の応援のような、
怒号のような声が上がることを覚悟してください。
そして、この絵本を読むにあたって、1つだけ、たった1つだけ読むときのポイントがあります。それは
「絵本を閉じる」です。
正確には「絵本を閉じようとする」です。
どういうことか、説明します。
この絵本の内容としては、先述の通り「ページをめくってほしくない(読み進めて欲しくない)」モンスターのお願いと、絵本を読むという仕様上、必然的にページをめくって読み進めてていかなければならない矛盾がこの絵本最大の面白さです。
ではこの絵本最大の面白さを引き出すにはどうしたらいいか。
そう、読み進めないように、絵本を閉じちゃうのです。
えっ?絵本の読み聞かせしてるのに閉じるってどういうこと?
と思った方が大多数でしょう。でも、それで良いのです。
何度も言っていますが、この絵本の面白さは、ページをめくって欲しくないと願うモンスターの要望を、ページをめくらないと次の展開が分からないという好奇心によって無視して、読み進める、読み進めてしまう所にあります。
そこで、読み手が
「こんなにページをめくらないでってお願いしているんだから、読むのはここまでにして、やめてあげよっか。」
と言って、絵本を閉じようとしてみせます。
すると続きが知りたい子どもたちからは
「ダメー!!!」
「戻ってぇぇー‼︎」
「もっと読んでぇー‼︎」
との声が上がります。これはもう100%です。
子どもが複数人居てこの状況になったら、必ず誰かがこのような声を上げるはずです。
そしてそれが呼び水となって、他の子達も同様の声を上げるようになります。
はっきり言って怒号です。
事実ベース、私はこの絵本を保育園の年少〜年長さんのクラス、1年生〜3年生までのクラスで毎年のように読み聞かせしていますが、必ず耳をつんざくような声があがりました。
そして、ページを閉じようとしてる間中、クラス中から良い意味のブーイングがおきます!
しかも、この絵本は、全ページに渡って「ページをめくらないで」とお願いされるので、
「ページめくらないで」と言われる
↓
絵本を閉じようとする
↓
子どもたちが「ダメー!」と雄叫びを上げる
↓
仕方なく読み進める
という、鉄板の流れがほぼ全ページで使えます。
ただ、あまりにやり過ぎると、さすがに子どもにも飽きがくるでしょうし、読み終わるまでの時間が果てしないことになるので、おすすめとしては、
① 最初の数ページは普通に読む(子どもたちが物語の流れを理解します)
② 4、5ページ目で絵本を閉じようとする。(子どもから怒号が飛び交います)
③ その後は2ページ毎ぐらいに絵本を閉じようとする
が良いと思います。
最後に
ちなみにこの絵本の帯についていたキャッチフレーズは
「この本を途中で読むのをやめた人0%」でした。
まさにこの絵本の面白さを凝縮した言葉だったと痛感します。
作者のビルコッターさんは、子どもがつい読みたくなるような、思わず声をあげてしまうような面白い仕掛けがある絵本を
他にも数多く手掛けています。
このぜったいあけちゃダメを読んで、どれだけ面白いかが分かった方は、続編の「ぜったい ぜったい あけちゃダメ」(内容はほぼ同じです。それでも最高に面白いです。)や「ぜったいにおしちゃダメ」などのぜったいに〇〇シリーズの絵本も購入してみてください。大ウケすることは私が自信をもって保証します。
これからも子どもたちと絵本を通して良好な人間関係を築き、
スマートな教員を目指していきましょう!
では、また。次の記事で Thank you